メディカル翻訳では associate も頻出語です。特に (be) associated with の形は非常によく目にします。
Childhood obesity is associated with increased risk of developing various diseases at a later age.
(小児期の肥満は、後年のさまざまな疾患の高い発症リスクに関与(関係)している)
(小児期の肥満は、後年のさまざまな疾患の高い発症リスクに関与(関係)している)
A is associated with B の形は、A と B の間に何らかの関係があることを意味しますが、医学分野ではしばしばその関係は因果関係です。つまり、A と B のどちらかが他方の原因になっています。 ですから、文脈によっては「A は B に関与する」とか「B は A に関与する」のように訳せます。
もちろん associated with がいつも因果関係を表すとは限りません。 状況によって意味を考える必要があります。
chest pain associated with myocardial infarction(心筋梗塞による胸痛)
chest pain associated with shortness of breath(息切れを伴う胸痛)
chest pain associated with shortness of breath(息切れを伴う胸痛)
次の例は臨床試験の報告でよく見るパターンです。
Statin use was associated with a reduction in cardiovascular events.
(1)*スタチンの使用は心血管イベント数の減少と関連していた。
(2)スタチンの使用は心血管イベント数の減少に関与した。
(1)*スタチンの使用は心血管イベント数の減少と関連していた。
(2)スタチンの使用は心血管イベント数の減少に関与した。
もしこれがスタチンの有効性を示すために行われた臨床試験の報告で、 試験の結果、期待通り「スタチンは心血管イベントの発生数を減らした」と主張する文脈であれば、 (2)のように明確に因果関係を示すべきでしょう。(1)の訳はぼんやりしていて、「スタチンは有効であった」というメッセージが伝わってきません。