undergo の訳として、辞書には「~を受ける」や「~を経験する」などが載っています。
undergo medical treatment:治療を受ける
undergo surgery:手術を受ける
undergo tests:検査を受ける
これらは医学文献ではよく目にするので「undergo=受ける」と整理している人がいるかもしれません。 しかし、以下のように「受ける」の訳ではうまくいかないケースも多いです。
undergo changes:変化する
undergo development:発達を遂げる;発達する
undergo necrosis:(細胞や組織が)壊死する
undergo apoptosis:(細胞が)アポトーシスを起こす
undergo division:(細胞が)分裂する
undergo trials:(薬が)試験される;(薬の)臨床試験が行われる;試練に耐える
次の例は、undergo にはぴったり対応する日本語がないことを示すよい例です。
Study participants underwent a 4-week run-in period.
(試験参加者に4週間の導入期を設定した)
直訳しようにも「試験参加者は導入期を〇〇した」の構造では「受けた」も「経験した」も不自然です。 このような場合、英語の文法構造にとらわれずに、キーワード(この場合は「4週間の導入期」など)に基づいて、著者が何を言いたいのかを考えながら文を再構成するのがよいと思います。